冨永名誉教授
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2024年05月07日
2024年春の叙勲 冨永・理大名誉教授と須見・芸科大名誉教授が受章
2024年春の叙勲が4月29日に発表され、岡山理科大学の冨永敏弘(とみなが・としひろ)名誉教授が瑞宝中綬章、倉敷芸術科学大学の須見洋行(すみ・ひろゆき)名誉教授が瑞宝小綬章を受章されました。
冨永名誉教授 溶液化学の発展に尽力
冨永名誉教授は、溶液化学の分野で水溶液や金属などの分析・測定に関わる研究に取り組み、拡散に関する現象等の基礎化学の発展に貢献されました。わが国では例のなかった方法で拡散係数の測定装置を製作され、それまで何日もかかっていた測定を数時間で済ませることを可能にし、世界的にも高い評価を受けました。教育面でも2001年当時、大学では珍しかったインターネットを活用した課題提出システムを導入して、学生の理解度を測りながら進めるなど、「ひとりひとりの学生に寄り添」った授業に取り組まれ、多くの有為な人材を育成されました。
須見名誉教授 ナットウキナーゼを発見
須見名誉教授は、血液の凝固・線溶系に関わる研究に取り組んだほか、血液生理学者の視点から、微生物や食品に由来する生理活性物質の探索とその応用に関する研究を進め、医学、薬学、生化学、農学、食品学など分野を横断した研究に貢献されました。血栓溶解作用のある酵素「ナットウキナーゼ」「プロ-ウロキナーゼ」の発見者として国内外で有名で、「納豆博士」の異名でマスコミにも度々登場。「食品機能学」という新たな分野を開拓し、自らテキストを執筆するなどして、自主性と独立性を重視した教育を展開され、後進の育成にも力を尽くされました。
須見名誉教授